富山福祉短期大学

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ふくたんMEDIA

授業紹介 社会福祉学科

学科・学年:社会福祉学科2年 

科目名:精神ソーシャルワーク実習指導

テーマ:リカバリーストーリーから学ぶ

担当:松尾 祐子准教授

 

社会福祉学科に新しくスタートした、精神保健福祉士コースの授業の様子を紹介します。

今回は富山県ピア・フレンズ派遣事業として、2人の当事者の方と、コーディネーターの精神保健福祉士の方、ピア・フレンズを目指している方、支援者の方にお越し頂きました。

リカバリーストーリーの内容

当事者の方から、精神の病気を患ってからの10数年間を振り返ってお話して頂きました。発症した時のこと、初めて受診した時のこと、病気の症状、家族との関係、入院の体験、身体拘束や電気ショック療法のこと、希死念慮のこと、入院中の生活、退院してからの生活、障害による生活のしづらさ、ひきこもりの生活、仕事のこと、出会った人々、リカバリーのきっかけになったこと、ピアの人との出会い、ピア・フレンズ研修を受けるまでのことなどたくさんのストーリーをお聞きしました。

 

*ピア・フレンズ派遣事業とは

 富山県が富山県精神保健福祉士協会に委託している事業で、地域で生活している精神障害者にピア・フレンズ講座を受講してもらい、地域の家族会や精神科病院、厚生センターの研修会などへ派遣している。

当事者のリカバリーストーリーは心打たれる内容で、10数年の経験は数分間では語れない内容でした。学生たちは真剣な表情で話を聞き、自分の経験と重ねて考えたりしながら、積極的に質問したり感想を発表していました。

学生の感想

初めて当事者のお話を伺って、自分の中で精神疾患がより身近な存在であることを実感しました。また、8月の実習に向けてどのような態度で接したらよいか考える参考にもなりました。

・ピア・フレンズの授業を受けてみて、自分も同じ状況になり得ることをとても感じ、ストレスに対する対処を出来るようにしていきたいと感じました。更に、ピアの方から実際に聞くことで、今まで講義で聞いてきた言葉でも重みが違い貴重な体験で、実習に向けて具体的にイメージが少し出来る授業でした。

・当事者の方が発言された言葉で印象残ったことは、「最後に決めるのは自分自身である」です。決断をするためには葛藤や挫折も多いと思います。その中でこの言葉の重みを感じることが出来ました。非常に貴重な経験になりました。

 

当事者や支援の方からの学生へのメッセージ(一部抜粋)

・精神保健福祉士を目指した気持ちを忘れず、いろいろな出来事や出会いを大切に頑張ってください。

・本当の信頼できる人間関係を築いてください。

・出会いは大切です。出会いによって人は変れます!

 

以前に精神科病院で精神保健福祉士として勤務していた時のことを思い出しました。作業所作りのために空き家を探したり、メンバーの方と一緒にビーチバレーをしたり楽しい思い出もたくさんありますが、心残りなこともいろいろあります。今回、このように当事者の方のリカバリーストーリーを、学生と一緒にお聞きし胸が一杯になりました。

猛暑の中、お越し頂いた当事者や支援者の方に心より感謝いたします。学生にとって忘れられない授業になったことと思います。ありがとうございました。