ふくたんでは、看護学科2年と社会福祉学科の2年生(社会福祉士・介護福祉士を目指す学生)が多職種連携の学びの一環として毎年、現場のケアマネジャーを招聘し特別連携授業を行っています。
本年度は飯田 裕美子様 (ぶどうの木居宅介護支援事業所) 、澤橋 里枝様 (海王居宅介護支援事業所)、紺谷 哲也さん (大門在宅介護支援センター) 、山本 征史郎さん (小杉南地域包括支援センター)に来ていただきました。
今回のテーマは「終末期患者の自己決定支援」とし、がん末期の患者や家族に対する専門職としての声かけを実践に近い環境で学びました。
それでは学生たちの学びのコメントを聴いてみましょう。
介護福祉専攻の学生
「職場でも初対面で話すことがあると思うのでいい体験になった。自分から意見を言うことや看取りの方やその家族への関わり方について考えることができたのでよかったです。ありがとうございました。」
看護学科の学生
「今日の授業で膵臓癌末期と診断された場面に立ち会った際、専門職としてどのような声かけを行うかという質問に対して、自分は真っ先に『大丈夫ですか?』という声かけを咄嗟にしてしまうと思いました。また、患者本人と家族間で意見が異なり、揉めている場面に立ち会った際、どうしていいか分からず無言になるか、『また来ます』と言ってその場から逃げてしまうかもしれないと思いました。しかし、自分にとっては一人の患者さんですが、その人達にとってみれば、自分の人生がかかっている大きな決断をする場面にあり、この決断により一生後悔をしたまま、過ごすことになる場合もあると考えます。すこしでもその人達が悔いの残らないよう、最後の時を過ごしていただくためにも、患者さんにどう思われるかを考えながら話すのではなく、その人達が今どう思っているのか、患者や家族の意向を尊重しながら、専門職として焦らず、ゆっくりと寄り添う姿勢を持つことが大切だと学びました。また、患者や家族がその結果に対して怒りを示したとしても、その話を聴き、感情を吐き出してもらうことによって、気持ちが落ち着いたり、自分の意見を確認するきっかけになるということも学びました。」
「いつも同じ学科の学生としか意見交換をしないため、他学科の学生の意見に触れるのはとても新鮮でした。ある問題があったとき、そういう切り口もあるのだと知り、他の専門職ならではの視点があることを学びました。また、自分の意見があってもまとまらないとき、「ここまではこう考えたけど、この先がわからない。」という風に素直に表現しているメンバーがいて、それも意見を出し合う中で大切なことだと感じました。これは要望になってしまうが、ふくたんは専門職を目指している人が多いため、学生のうちから他学科と交流して、多職種連携を学べるような授業がもっと増えれば良いと思いました。」
社会福祉専攻の学生
「クライエントやその家族の意向を尊重して支援していくこことが、非常に重要だと感じた。現場は、業務優先になりがちだが私は出来る限り利用者を優先させていきたいと思う。」
ふくたんでは、クライエント・患者・利用者に心から寄り添うことができる専門職をこれからも育成していきたいと思います。また、学生からの要望に関しても、面白い企画を考えてみます。
社会福祉学科 中村尚紀