社会福祉学科の1年生が履修している「社会福祉調査の基礎」という授業では、福祉専門職として身につけておくべき利用者や地域のニーズを把握し課題を明確化するための手法である、社会福祉調査の基本的な知識と技術を習得するための学習を行っています。
今回は、福祉調査への理解を深め、リサーチ・クエスチョンを考える演習を行いました。
今後の授業では、自分達でテーマや目的を設定し、実際に調査を行いデータを収集し、結果を発表する予定です。
はじめは、どのようにリサーチ・クエスチョンを考えるのか、難しそうにしていた皆さんでしたが、徐々に活発に意見を出す様子が見受けられました。
・ヤングケアラーについて考えたグループは「子どもは誰の介助をしているのか」「一日にどのくらいの時間介助をしているのか」「ヤングケアラーの知名度」
・子どもの貧困について考えたグループは「親の所得は」「片親かどうか」「各種サービスをうけているか」
・不登校について考えたグループは「不登校になった原因」「学校側の対策は」「家族関係はどうか」
など、様々なリサーチ・クエスチョンが出ました。
授業を終えた学生の感想です。
・最初はリサーチ・クエスチョンを考えるのは難しかったけれど、いろいろな意見が出て理解が深まった。
・自分では考えられないリサーチ・クエスチョンがあり面白かった。
・今後のグループ毎の調査が楽しみ。
次回の授業では、今回のテーマについて実際にどのような福祉調査が行われているかを学びながら、福祉調査の意義や調査のプロセスについて理解を深める予定です。
福祉調査は様々な目的で幅広く行われています。福祉政策の策定時のニーズ把握のためにも行われますが、相談援助の実践を支えたり振り返えるためにも行われます。福祉を学ぶ学生にとって、調査の仕組みや手法の学習は重要となってきます。今回学んだリサーチ・クエスチョンの考え方を活かし、今後の調査やデータ収集に繋げていってほしいと思います。