富山福祉短期大学

  1. TOP
  2. ふくたんMEDIA一覧

ふくたんMEDIA

2024.03.18
図書館

図書館の本を読む-読書のたのしみ No.36

『キューちゃんの日記』室井滋 文 長谷川義史 北日本新聞社 2023年12月発刊

 この絵本は、富山県出身の翁久允(おきなきゅういん)という明治末から大正期の在米日本人文学者について紹介したものである。登場人物は、小学2年生のマリコとキューちゃん(翁久允)である。マリコは(室井)であり、キューちゃんは父方の親戚である。キューちゃんが昔書いた日記の出来事について回想して話したことをマリコが聞くという内容である。富山県の人物を理解するためにわかりやすく絵本にして刊行されています。ぜひ、ご覧ください。

2024.02.27
図書館

図書館の本を読む-読書のたのしみ No.35

『大ピンチずかん 2』鈴木のりたけ 小学館 2023年11月発刊
このずかんは以前、教職員のおすすめ本で紹介した『大ピンチずかん』の続編である。ずかんといっても、絵本である。難しいことは書いてない。よのなかのさまざまな大ピンチをレベル別に紹介しています。日常生活でよくみられる出来事ばかりなので、この絵本を読めば、「そういえばそうだなあ」と思うと感じる。大ピンチを楽しく脱出する方法がたのしく書かれてあるのでおもしろく読めます。『大ピンチずかん』といっしょに借りてみてください。

2024.01.22
図書館

図書館の本を読む-読書のたのしみ No.34

『会社四季報業界地図』東洋経済新報社 2023年9月発刊

 この本は、季節ごと(1年に4回)発行されている刊行物です。経済・財務知識にたけた業界担当記者が、毎回、全上場企業を取材し、独自の視点で業績の評価、展望を行っています。1936年から発刊されている歴史のある企業情報誌であり、これから就職しようとしている方、将来どのような職業に就きたいのか迷っている方の参考となる本です。「読む」というより「調べる」本です。全ページカラーで掲載されているので、読みやすくわかりやすく簡潔に企業の情報が記載されています。福祉、教育、医療等の職業に就職される方には必須だと思います。一度確認してみてください。

2023.11.28
図書館

図書館の本を読む-読書のたのしみ No.33

『認知症世界の歩き方』筧裕介(かけいゆうすけ) ライツ社 2021年9月発刊
 この本は認知症になった人の立場から書かれた本である。著者が実際に100名の認知症になったご本人からインタビューを行い「語り」を蓄積することから始めている。それをもとに、認知症のある方が経験する出来事を「旅のスケッチ」と「旅行記」の形式で、誰がみてもわかりやすくなっている。「ご本人の頭の中を覗いているような感覚」で、認知症のことを楽しみながら学べる一冊です。
 認知症のある方ご本人からは、自分の口では、あまりうまく説明できない。相手にもすぐに理解されない。でも、この本を読むことによって認知症の世界をわかってくれる人が多くて良かった。その家族からも、ご本人からみえている認知症の世界を理解し、寄り添い、ご本人と心地よく過ごすためにヒントを教えてもらったということである。
 介護に携わる方々には認知症の世界を学ぶヒントとなる1冊です。ぜひ、図書館で確認下さい。

2023.10.31
図書館

図書館の本を読む-読書のたのしみ No.32 図書サークル生編

『障害を持つ息子へ ~息子よ。そのままで、いい。~』著者名:神戸金史 出版社:ブックマン社

 この本には、自閉症を持つ息子と、それを支える家族のリアルな日常が細やかに記されています。語りに入り込んでいくかのような書き方なので、読み手である私も第三者的目線ではなく、まるでこの家族の一員になったかのような感覚になります。自閉症児を育てることは難しくて自閉症児の母親は「この子を殺して私も死のうと思ったことが何度もある」と話しています。そして現実に何人もの保護者が育てにくいと悩んでいるそうです。
 自閉症児の育てにくさの主な要因は、その子との関わりの難しさや発達段階に見合った援助の取りにくさの他に、他者からの視線が挙げられます。親はどうしても「他人の迷惑になる」という考えから子どもに強く当たってしまうこともあります。それを見た第三者は何も知らないのに心無い言葉をかけます。そして親の受けるストレスは多くなり、虐待や無理心中に繋がるのではないでしょうか。
障害や病気などの情報が手に入りやすいこの現代社会でさえ、このような悲しい出来事は後をたちません。
 
私はこの本を読んで第三者的な目線ではなく、家族の目線で物事を捉え直し、保育者になる一人として障がいを持つ子どもや保護者にどのような支援ができるのかを考えようと思いました。(本の画像はありません)

2023.09.26
図書館

図書館の本を読む-読書のたのしみ No.31

『レシート探訪』藤沢あかり 技術評論社 2023年7月発刊

 日々、スーパー等で買い物をすると店員から渡されるレシート。何を買ったかはその人にしかわからない。何のためにその買い物をしたのか、その買い物をした時のことなどを回想したものを著者の知り合いの方にインタビューして1冊になったのがこの本の内容である。

 この本は、レシートからのぞいた「食卓」、レシートから伝わる「家族」、レシートから気付いた「好き」レシートで考えた「仕事」、レシートからみえた「未来」とい5つの項目があり、それぞれの項目に5人の方々にレシートについての想いを語っている。

 著者がこの本を書くために取材したのが、新型コロナ禍の緊急事態宣言が解けた時期とのことである。ある方のレシートは10枚近く飲食店のレシートがある。緊急事態宣言が出てテイクアウトをしていたことによるものである。自由に動けない時期の日々の記録としてもレシートを見直すことによってあの日の記憶がよみがえってその方は話をされる。そう考えるとレシートは貴重なものと思えてくる。(本の画像はありません)

2023.08.29
図書館

図書館の本を読む-読書のたのしみ No.30

『何のために本を読むのか』齋藤孝 青春新書

何のために本を読むのか、その回答が著者の「はじめに」に5ページくらいに書かれています。この本では、どんな本を読んだらいいのか、著者が37冊紹介しています。その中の1冊には、図書館に所蔵中の『記憶喪失になったぼくが見た世界』坪倉優介著 朝日文庫 についても紹介されています。交通事故で、すっかり記憶をなくした青年の記録ですが、記憶をなくすことがこういうことであると新たな体験として記録されているところが驚きであると記述されています。37冊のどの本も著者が自信をもって読者に読んでほしいという思いが伝わっています。普段本をあまり読まない方とか、何の本を読んだらよいのか、迷っている方々に参考となる本ではないかと思い紹介させていただきました。

 

2023.08.02
図書館

図書館の本を読む-読書のたのしみ No.29

『47都道府県 日本全国地元食図鑑』 菅原 佳己 /著 平凡社
スーパーマーケット研究家の著者が全国のスーパーで見つけた地元食図鑑です。
東京出身の著者が結婚を機に愛知に住んで、せんべい売り場があまりにもエビせんだらけなことに違和感を覚えたことが、「地元食」に気付いたきっかけだそう。
有名な滋賀の「サラダパン」誕生の話、京都の「せみ餃子」のネーミングの理由など、ご当地ものならではの個性の強い商品が紹介されています。
富山県からは4品紹介されています。そのうちの一つが、北越「ロングサラダ」
納得の一品です。食べたことのない方、ぜひご賞味ください。おいしいです。
これから県外に出た際にはご当地スーパーをチェックすることにします。(司書2)

 

2023.07.27
図書館

図書館の本を読む-読書のたのしみ No.28(ブッキッシュ編)

ふくたんの図書サークル「ブッキッシュ」メンバーによる図書紹介第1弾です!

・サークルメンバーのインタビューはこちら→https://www.t-fukushi.urayama.ac.jp/blog/471

『ツナグ』辻村深月/著 新潮社
貴方にはもう一度会いたい人はいますか?
それとも会わない選択をしますか?

もう二度と会えなくなってしまった死者と一晩だけ再会を叶えてくれる使者(ツナグ)。それは死者の承諾が無ければ叶いません。突然死したアイドルが心の支えだったOL、年老いた母に癌を告知出来なかった頑固な息子、ライバルでもある親友への嫉妬心に苛まれる女子高生、失踪した婚約者を待ち続ける会社員………1晩の再会は4人に何をもたらすのでしょうか。

死んでしまった人に会うことは、残されたもののエゴなのでしょうか?
大事な人を失った辛さを忘れて生きていかなければいけないのでしょうか?

死生観を感じさせるファンタジー的要素がある中にミステリー要素もあり、読みやすく飽きのこない作品です。4つの短編に分かれていますが、それぞれの章に様々なバックグラウンドがあり、全く違う小説に感じます。今生きている何気ない日常が、かけがえなく心温まる読後感です。(看護学科2年生)

2023.07.14
図書館

図書館の本を読む-読書のたのしみ No.27

『102歳、一人暮らし。哲代おばあちゃんの心も体もさびない生き方』
石井 哲代  /著 文藝春秋
83歳の時にご主人を見送られてからの一人暮らし。
朝起きたら、布団をあげ、朝食を作り、畑の草むしりをして、ご近所さんとお茶しておしゃべりを楽しんで、とにかくじっとしていることない哲代おばあちゃん。
年を重ねるごとにできないことが増えても悲観せず、姪御さんやご近所の人のサポートを受け充実した毎日を過ごしています。
元小学校の教員だったので、教え子たちもよく訪ねてくるそう。
「同じ一生なら機嫌よう生きていかんと損じゃ」と、自分で自分を励ます名人になって心をご機嫌にしておく。人を変えることはできないけど、自分のことは操作できるから。
人生100年時代。哲代おばあちゃんの生き方、見事です。(司書2)

 

2023.07.07
図書館

図書館の本を読む-読書のたのしみ No.26

『話すチカラ』齋藤 孝/著, 安住 紳一郎/著 ダイヤモンド社
大学時代の先生と教え子の関係にある、齋藤孝教授と好きなアナウンサー殿堂入りの安住紳一郎さんの話し方のコツをまとめた本です。
2人の話し方のポイントを、短く簡潔に解説してあります。
・15秒以内で短く話す
・「たとえ」はできるだけ具体的にする
・語尾に曖昧な言葉を使わない、等
少し意識すれば、実践できそうな感じです。
これから就職活動で面接を受ける方、トーク力を上げたい方、コミュニケーション能力を上げたい方、目を通しておいて損はないと思います。(司書2)

 

2023.07.05
図書館

図書館の本を読む-読書のたのしみ No.25

図書館の本を読む-読書のたのしみ No.25

『社会保障のトリセツ』山下慎一著 弘文社

この本は、題名の通り社会保障を学んでいない方にもわかりやすく理解できるように書かれています。例えば「お金がなくて困っている」、「高齢になって働けなくなった」、「家族が亡くなった」など身近な問題に対して、見開き2ページ、色付き、絵や図でわかりやすく簡単に説明されていることです。

著者は、この本を読んでわからなかったら、この本をもって市役所で納得いくまで説明を受けてくださいと言っています。そうすることで、理解が深まるといっています。社会福祉を学ぶ方が、図書館でこの本を借りている方が多いことを考えると、社会保障を学ぶ入口の本として読みやすいのではないかと思い、紹介いたしました。一度確認してみてください。